新・駅前そぞろ歩記
久しぶりに自然に還りますか? それとも優雅なリゾートライフを満喫しますか? やはり「奥日光」は選ばれた避暑地です。世界遺産となった環境と文化に抱かれた「中禅寺湖」…、神聖な日光連山に囲まれた「戦場ヶ原」「小田代原」の大湿原…「二荒山神社中宮祠」「立木観音」など歴史的な社寺…、あの「華厳ノ滝」も雄大な水しぶきをあげて私たちを迎えます。また「日光レークサイドホテル」で“湖畔の湯"に浸るひとときも、この格別なヴァカンスを彩ります。
奥日光の休日は「中禅寺湖」から始まります。大きい湖でありながら、日本で最も高地にあるだけに、夏なお涼しい空気が心地よい。湖は、いまからおよそ2万年という大昔に、男体山の噴火により誕生しましたが、いまはその美しい湖面で「中禅寺湖クルージング」だって楽しめます。白い船から眺める風景には、いつもとは違う新鮮な美しさがありました。
この中禅寺湖の豊かな水量を集め、一気に流れ落ちるのが「華厳(けごん)ノ滝」。あまりにも有名な名瀑です。荘厳なまでのスケールを見逃すことはできません。
湖を遠景に、森にたたずむ「日光レークサイドホテル」。このホテルの創業は明治27年。瀟洒(しょうしゃ)な 建物と由緒あるおもてなしに、国際リゾートならではの品格を体感してみましょう。考えてみれば奥日光は、明治に入ると海外からも注目され、特に夏は、欧米の政府高官や著名人の社交場となったほど。現在でも「イタリア大使館別荘記念公園」があったり、ベルギー、フランスなど各大使館の別荘が並び、セレブな情緒に出合えます。同時に温泉も中禅寺湖の魅力のひとつ。日光レークサイドホテルにも、風光を楽しみながら浸れる“湖畔の湯”や、親しい人とくつろげる“貸切風呂”があります。
すぐ近くにある「日光自然博物館」へも、ぜひ訪れたい。ここでは、マルチスクリーンで観る巨大映像が感動的。日光の自然・文化・歴史にまつわる知識やカジノレオ ログインを楽しみながら学べます。
そもそも日光の起源は奈良時代の766年、勝道上人(しょうどうしょうにん)により開山されたことに始まります。はじめは二荒山(ふたらさん)(現・男体山)の名から“二荒(ニコウ)”と呼ばれていましたが、ここから“日光(ニッコウ)”に転じたという説も。それほど重要な存在の「日光二荒山神社中宮祠(ちゅうぐうし) 」へは、中禅寺湖沿いから入れます。広く奥深い境内は霊気に満ちた見所がいっぱい。石段の参道は、奥宮へ向かう男体山登山口になっています。湖畔の向かい合うような位置にある「日光山中禅寺/立木観音」は、勝道上人の建立。ご 本尊の立木観音像もご上人の手彫りと伝わります。
さらに時代を遡るように先へと向かうのも、奥日光の醍醐味。コツは、バスを途中下車しながら行くことです。たとえば“三本松”バス停で降りれば「戦場ヶ原」も目の前。清々しく開ける湿原はまさに高原植物や野鳥の宝庫です。“赤沼”で低公害バスに乗り換えて行く「小田代原(おだしろがはら)」では、鬱蒼(うっそう)と林立するシラカンバ(白樺)やカラマツに古来の自然を偲べます。こうした素晴らしい環境は、湿原の生態系を守るラムサール条約で保護されています。また、バス停「滝上」で降り、湯川沿いの遊歩道を「竜頭(りゅうず) ノ滝」まで下るのもいいルート。景観も見事なら、滝壺へと落ちる水の勢いから生まれるマイナスイオンに心身ともに癒されます。やがて川の流れが注ぐ「菖蒲ヶ浜(しょうぶがはま)」では、またのどかな中禅寺湖と出合えます。
まだまだ奥日光の奥は深い。心残りは、次のお楽しみにしておきましょう。この自然と文化は、いつも私たちを待っていてくれるのですから。
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