新・駅前そぞろ歩記
加須といえば「うどんのまち」「こいのぼりのまち」で知られるとおり、加須駅周辺にはうどんの名店が味を競い、街を歩けば至る所でこいのぼりのレリーフや彫刻に出合います。
この3月で東日本大震災から10年が経過。ちなみに、当時、原発事故で福島県双葉町から避難を余儀なくされた方々と役場機能を受け入れたことが縁で、加須市と双葉町は友好都市を締結、交流の輪を広げています。そんな加須に春が訪れました。お花見スポットも豊富です。3月下旬から、加須は桜色に!
3月になると毎週日曜日に加須駅南口に出入りするバスがあります。これは加須駅と「むさしの村」を往復する無料送迎バス。むさしの村は小さな子どもから楽しめる自然豊かなレジャーランドです。一番広いエリアは遊園地。大観覧車やSL、2層式メリーゴーランドなど22のアトラクションが目白押しで、その多くが小さな子どもでも楽しめる「ほのぼの系」。そしてもう一つの広いエリアが「わくわくファーム」。ここでは季節ごとの野菜や果物が栽培されていて、一年中新鮮野菜の収穫体験ができます。1~4月はいちご狩りで30分食べ放題。食用菜の花摘みもあります(4月中旬頃まで)。それにしても農業体験のレジャーランドとは珍しい。ここでは食育や農業の面白さを知ってほしいという狙いがあるのです。
その他にも様々な遊具が置かれた「わんぱくの森」、ウサギやヒツジなどと遊べる「ふれあい牧場」、人気キャラクターのステージショーも開かれる「森のステージ」、芝生広場、バーベキューや軽食が楽しめる休憩所「ファミリー館」など楽しみがいっぱい。
そして春には約300本の桜が開花。むさしの村はお花見やピクニックのスポットなのです。
加須で江戸時代から続く伝統的な食はうどん。「朝まんじゅうに昼うどん」と言われるくらい、加須は小麦食文化の土地柄です。
さて、加須駅北口方面を巡ります。江戸期から加須村の村社だった千方(ちかた)神社は、広い境内に恵比寿大黒、八坂、稲荷、浅間といった境内社が合祠されています。こいのぼりの噴水がシンボルの「会(あい)の川親水公園」には、暗渠(あんきょ)にした川の上に沿って水路と散策路が造られ、ちょっとした水遊びが楽しめます。
かつての埼玉国体で山岳競技が開催されたことから、加須ではクライミングが盛ん。加須市民体育館には日本有数の規模を誇る4基のクライミングウォールがあります。高さ13mもすごいですが、135度まで変えられる角度もすごい!利用には認定証が必要ですが、年4回行われる体験会は誰でも申し込めます(定員20名)。
次は加須駅南口から騎西(きさい)地区を巡ります。この地区のシンボルは騎西城。近くに建つ城郭は昭和時代に造られた模擬天守閣で、内部に城跡から発掘された出土品が保管されています。
平安初期の「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」にその名を記す玉敷(たましき)神社。隣接する玉敷公園では、園内をぐるっと囲むソメイヨシノが咲き乱れます。
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