新・駅前そぞろ歩記
周囲を緑豊かな外秩父の山々に囲まれた、盆地に広がる小川町。
そこに流れる槻(つき)川は、小川町を育んだ母なる川です。ユネスコ無形文化遺産に登録された小川の和紙づくりは、この川があってこそ発展した伝統産業。地下水も豊富で酒造りも盛んです。
また小川町は、古くから川越秩父道と八王子街道が交差する交通の要衝。和紙や絹織物の産地として栄えた商都の面影をいまに残す町並みから、「武蔵の小京都」と呼ばれているのです。
初めて小川町を訪れるならば、まず観光案内所「楽市おがわ」に立ち寄ることをおすすめ。観光案内はもちろん、無料貸しロッカーやレンタサイクルも利用できます。 小川町といえば和紙。その歴史は古く、約1300年前に高麗(こうらい)の帰化人によって伝えられたといわれ、楮(こうぞ)だけを使用する「細川紙」という素朴で丈夫な和紙づくりの技法は、国の重要無形文化財に指定。埼玉伝統工芸会館の和紙工房では、専門の職人さんの指導で小川和紙の実演見学と紙漉き体験ができます。
会館の裏手に流れるのは槻川。小川和紙の産みの母なる川です。木橋を渡って川沿いの遊歩道を歩いていくと、カタクリ・ニリンソウの自生地。開花は3~4月です。
ほどなく旧小川小学校下里分校へ。瀟洒(しょうしゃ)な木造校舎と、サクラに囲まれた校庭は懐かしい昭和の遺産で、遠方からの来訪者も多いそうです。分校の周りは一面の畑。ここ下里地区は「有機の里」として全国に知られています。
武蔵の小京都の風情を楽しむなら「まちなか散歩」がおすすめ。小川町駅の南側に広がる市街地は江戸時代に作られた町割りで、大通りには風格ある商家や料理店、酒蔵などが、裏通りには蔵が建ち並ぶ商都らしい景観が、そこかしこに残されています。
また建物の間には狭い小路や路地が巡らされているので、路地裏をネコ歩きするのも楽し。町並み全体が観光スポットなのです。そんな町並みを、おもてなし案内人が無料でガイドしてくれるのが「おがわまちなか散歩ツアー」(事前予約)です。
ところで、小川町駅前から歩道に万葉集の歌を記した案内板が点々と続いています。小川町と万葉集? じつは万葉研究の先駆者となった鎌倉時代の僧侶」仙覚律師(せんがくりっし)が、この地で『万葉集注釈』を書いたのです。
耳よりカジノレオ 入金ボーナスをひとつ。小川町には3つの酒蔵と地ビールのブルワリーがありますが、今年はワイナリーが完成するとか。楽しみです!
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