新・駅前そぞろ歩記
七つの社寺を巡拝すると七つの福徳が授かる七福神めぐり。
これまでも東武沿線各地の七福神めぐりを紹介してきましたが、2024年最初に紹介するのは「草加宿七福神めぐり」です。日光街道第二の宿として歴史を持つ草加ですが、七福神めぐりの歴史は意外と新しく、2001年から始まり今年で24回目。1月1日~7日(9時~16時)に開催されます。
もちろん期間が過ぎても、七福神めぐりにちなんだ草加の街歩きは楽しいですよ。
草加宿七福神めぐりは文字通り、草加駅東口周辺の草加宿エリアを回るコース。旧日光街道の宿場町の昔懐かしい空気が濃厚に感じられます。歩く距離は概ね3㎞。無理なく気軽に街歩きが楽しめます。めぐる社寺の大半は小さな社や祠で「等身大の神さま」といった趣。路地の奥に鎮座する祠もあり、思いがけず路地裏散歩をすることも。なお、この七福神めぐりはスタンプラリーになっており、各社寺にスタンプと台紙が置かれています。
完成した人には草加駅前の草加市観光案内所で景品をプレゼント(1/4~1/7)。では草加駅からスタート。草加駅といえば、駅直結の「草加ヴァリエ1」が最近リニューアルオープンして話題に。上質でバラエティ豊かな食の専門店20店舗が揃いました。
旧草加宿の南の入口に建つ草加市役所の近くには回向院(布袋尊)と三峰神社(寿老人)があります。旧日光街道を北に歩いていくと八幡神社(恵比寿)。街道に面して小さな鳥居が建ち、そこから参道……というより住宅街の路地を分け入った奥に小さな社が鎮座しています。街道に面して建つ藤城家は明治から昭和初期の町屋建築で、国の登録有形文化財。風格ある趣の商家の外観は紛れもなくかつての宿場町の名残です。
さらに旧日光街道を進んでいくと、やはり路地の奥に氷川神社(大黒天)の小さな祠。
すぐ近くに本陣跡碑があることから、この付近が草加宿の中心部だったと推察できます。
ここから東に向かって歩いていくと、住宅地の奥に谷古宇稲荷神社(福禄寿)の社。
「谷古宇」とは草加宿ができる前のこの辺りの村の名前です。この神社の裏手には伝右川、並行して綾瀬川が流れており、上流へ歩いていくと神明排水機場に出ます。伝右川と綾瀬川を結ぶ堰ですが、この川風景を眺めながら橋を渡って綾瀬川の対岸へ。川沿いに建つ朱色の小さな鳥居は出世弁財天(弁財天)。さらに歩いて谷古宇橋を渡ると、草加松原のシンボル・矢立橋の真下に。かつて舟運で栄えた綾瀬川の河岸の面影を再現した札場河岸公園に出ます。草加松原を一望する望楼や草加に縁が深い松尾芭蕉像、正岡子規句碑などがあり、奥には煉瓦造りの甚左衛門堰。現在の神明排水機場の明治時代の姿なのです。
草加宿七福神めぐりでは、七福神のほかにもう1カ所の社寺をめぐります。それは神明宮。ここで宝船のスタンプを押すのです!
そしてゴールは東福寺(毘沙門天)。草加宿七福神の中で唯一大きな社寺で、草加市の指定文化財が多くあります。
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