新・駅前そぞろ歩記

南桜井
江戸川河畔の地下深く 町を守る巨大放水路

南桜井駅の駅前広場は整備され、新しいまちづくりが進んでいます。その北口から2㎞ほど北の江戸川河畔。ここに首都圏外郭放水路庄和排水機場という施設があります。大雨による洪水に備えて、地底深くに掘られた巨大な放水路を制御する施設。そして、その放水路の仕組みを展示・紹介する地底探検ミュージアムが「龍Q館(りゅうきゅうかん)」です。

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南桜井
庄和総合公園は 春日部市民みんなの広場

「南桜井」という駅名は、かつての南桜井村に由来しています。その村が庄和町となり、さらに平成の大合併で春日部市に編入されたことで、現在は南桜井という地名は存在しません。駅の北口から江戸川河畔を目指して歩いていきます。

住宅街の中に建つ花蔵院(けぞういん)。この地域は各地区に香取神社が分散していますが、花蔵院はかつて西金野井の香取神社の別当寺で、その門は屋根を支える2本の本柱の前後に2本ずつ袖柱があるところから、「四脚門(しきゃくもん)」と呼ばれています。装飾や彫刻の華麗な技法から、江戸時代中期の建造と推定されています。道中には富士塚もありました。

やがて見えてきたのは「大凧あげ祭り」で有名な、百畳敷きの大凧の実物大モニュメントが建つ庄和総合公園。東京ドームの約3.2倍の面積を持つ都市計画公園です。緑の芝生が遠くまで続く、多目的広場のなんという広さ。走り回る子ども。ボール遊びに興じる人たち。お弁当を広げるファミリー。ホントに多目的な人々が楽しんでいます。ほかにも木製アスレチックが並ぶ遊具広場や、水鳥が遊ぶ修景池。小高い丘から流れる人工小川の清流や、噴水では水遊びができます。バーベキュー場は園内に5か所。週末は大賑わいです。

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南桜井
地下神殿コンシェルジュの案内で 地底の巨大空間を体感

西金野井の香取神社は、かつて江戸川両岸からの信仰を集めた大きな郷社(ごうしゃ)。室町時代末期の建立と推定される檜皮葺一間社流(ひわだぶきいっけんしゃながれ)造りの本殿は覆屋(おおいや)に収められています。また神社に伝わる「西金野井の獅子舞」は夏祭りで演じられ、氏子の家々を回って舞われる「辻切り」は全国でも珍しいものです。

さて、ようやく江戸川河畔に到着。グライダーが飛び交う広い空の下に、庄和排水機場(龍Q館)の建物がそびえています。首都圏外郭放水路は、中川・綾瀬川流域の浸水被害を軽減するために、流域の河川の洪水を地下50mを貫く総延長6.3㎞のトンネルに取り込んで江戸川に流す、世界最大級の地下放水路。庄和排水機場はその心臓部で、地下深く造られた巨大な調圧水槽を公開したところ、「まるで巨大な地下神殿」と一躍話題に。そして今年からは調圧水槽に加え、内径30m・深さ70mの巨大な円筒の立坑(たてこう)、調圧水槽に溜まった水を江戸川に排出する4台の巨大ポンプも公開。その組み合わせで3コースの一般見学会が始まったのです。

「地下神殿コンシェルジュ」が、予め龍Q館で放水路の役割や仕組みをパネルや構造模型で解説し、地下の放水路へ案内してくれます。圧倒的な巨大空間が広がる地下絶景へ!

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南桜井MAP
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